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ニュースレター 2022

ニュースレター №12

2022.12.16 しわしわのジャガイモ

オトワファームでは、少量多品目という栽培方法を選択していますが、その中でも作付け量が多い作物があります。
その品目として、じゃがいも、かぼちゃ、玉ねぎ、にんにく、さつまいも、キウイフルーツがあります。
その中でじゃがいもは、収穫直後よりオトワファームの出荷場にある冷蔵庫にて貯蔵をしています。冷蔵貯蔵することによって、じゃがいものデンプンが糖に変わり甘さが増してきます。
「熟成貯蔵」と銘打って販売しているのはその為です。貯蔵性があるといっても、じゃがいもも生き物、長い時間を経ると水分が失われてしわしわになっていきますが、決して傷んでいるわけではありません。
長時間熟成されて甘味が乗っている証拠です。芽の部分を丁寧に取り除いて、加熱調理してみてください。
とても美味しいじゃがいもに出会えるはずです!切り身が黒ずんでいる場合は傷んでいるので、遠慮なくお申し出ください。

ニュースレター №11

2022.11.16 農園ロゴ

先日、ゴム版作りが得意なスタッフに農園ロゴマークのゴム印を作成してもらいました。手彫りとは思えないほどロゴを忠実に再現してもらっています。
そして手押しなのでインクのかすれ具合などが、手仕事感をより高めています。早速、農園で現在使用している5種類の段ボールに押印してみました。いい感じです。
このオトワファームのロゴの楕円にはOTOWAFARMの「O」の頭文字、そして農園を代表する栽培作物、キウイフルーツがイメージされています。
その楕円は半分に分かれており、上のアーチは「富士山」、下のアーチは「大地」を意味しています。
そしてロゴ中央部の3本線は、農園すぐそばを流れる「富士川」や「畑の澄んだ空気」を意味しています。
また天候など外的要因に左右される露地栽培であることや、多種多様な栽培品目と作物個々の有機的なイメージを表現するため、アクセントとして中央線のみ波線となっています。

ニュースレター №10

2022.10.13 人参の中耕

太陽熱消毒を行った畝に播いた人参が大きくなってきました。育っているのは人参ミックスジュースの原料にもなるオトワファームで人気の「恋ごころ人参」です。
写真は中耕と言って、人参と人参の間(条間と言います)を耕す作業をしているところです。耕すと言っても、三角の刃が付いたその名も「三角ホー」という農具(写真右手前)で条間に刃先を食い込ませ、引きずるように歩きます。
そうすると土の表面に逆三角形の溝ができ、写真向かって左側のように耕された状態になります。
人参にとって中耕という作業の効果は、①除草、②頂部の日焼けや寒さによるひび割れを防ぐ、③作物の根に空気の供給を高め肥大を促すなどいろいろなメリットがあります。
人参の他にも、キャベツや白菜、大根、ねぎなどでも同様の作業が行われます。
オトワファームの人参は手作業ですが、大規模な畑では大型のトラクターを使用して機械中耕を行います。

ニュースレター №09

2022.9.13 秋冬野菜の準備

先月行った太陽熱消毒処理を始めてから1か月程度経過し、いよいよ種まきや植え付けの時期に入りました。
写真は太陽熱消毒が終わった畝に播種機を使って葉物の種を播いているところです。雑草の種が太陽光により蒸され死滅し、播き床には草が生えていない状態です。
この状態でうまく発芽させられれば、除草作業を行わず収穫を迎えることができます。
写真の黄色い播種機ですが、なかなかの優れもの。写真中央の透明のプラスチック部分に種を入れて手押しすると種が等間隔に落ちてきます。
ただ種の大きさや生育に適する株間などは野菜によってさまざまなので、ギアを変更することによって葉物やカブ、人参、大根、ほうれん草など幅広い作物に対応してくれます。
オトワファームは小さな農園なので1条用(1列用)の播種機ですが、面積の大きい農園になるとトラクターの後ろに設置して1度に8条播くような大型のタイプもあります。農園の規模によって使う道具もさまざまです。

ニュースレター №08

2022.8.13 太陽熱消毒

写真は「太陽熱消毒」と言って透明のビニールマルチを用いて畑に被覆をしているところです。例年、7月から9月くらいに毎年見られる光景です。
この太陽熱消毒をする意図として、太陽光を利用し高温状態にすることにより「雑草の種子を蒸し焼きにして発芽させないようにする」、「土の中の害虫の卵や幼虫、また野菜の病原菌を同じく蒸し焼きにして死滅させる」などが挙げられます。
農薬に頼らずとも雑草や害虫、病原菌に対応できるため、私たち有機栽培を選択している農家には強い味方です。
ただそのためには約1か月、この高温状態が必須であり、被覆期間が短いとその効果は半減どころか全く効果を得られません。
秋冬作の種まきは期限が決まっているので、それまでに太陽熱消毒処理を進めなければならず、例年この時期はバタバタです。
無事処理が終わったら被覆を剥がし、この畝に人参や大根、キャベツ、カリフラワーなどを栽培していきます。

ニュースレター №07

2022.7.16 落花生

写真は、栽培途中の落花生です。落花生は全国生産量の約8割を千葉県が占めていて、特に八街市などが産地で有名ですが、その中でも様々な品種があります。
千葉県では、千葉半立(ちばはんだち)という「煎り豆」用品種の栽培が盛んです。オトワファームのある静岡県富士市周辺では「茹で豆」用品種が好まれていて、その様な地域性から、オトワファームでは茹で豆用品種の「おおまさり」と「郷の香(さとのか)」を栽培しています。
この落花生、実は土の中で身が付きます。オレンジ色の花が開花後、子房柄(しぼうへい)という部分が伸びてきて、やがて土に刺さりその先に莢が付きます。
販売されている落花生は洗浄されて、きれいなクリーム色をしていますが、収穫する際は土の中から掘り上げるので、収穫時の落花生の実は土まみれになっています。面白いですね。
戻り梅雨の中で夏野菜が元気です。そろそろもう一度、暑い夏がやってくる頃でしょうか。

ニュースレター №06

2022.6 さつまいも基腐病

写真は、オトワファームでは大人気、主力作物であるさつまいもの紅はるかの苗です。さつまいもは写真のつる苗を地中に差し込むと節から根が発生し、これが肥大してさつまいもとなります。
収穫までの栽培日数は120日くらい必要で、オトワファームでは例年、5月下旬から6月上旬に植え付け、10月中旬から11月中旬頃に収穫しています。
ただ2018年頃から、九州地方において基腐(もとぐされ)病がという病気が発生し、その後全国的に拡大、ここ静岡県でも発生が確認されています。
感染すると、生育中の株の立ち枯れ、さつまいもの腐敗が起こります。糸状菌による感染の病気で、現状では農薬での発生防止などは難しく、1度発生してしまうと次年度以降も病気の発生や収穫量の減少などが避けられない状況のようです。
焼酎メーカーでも、原材料の高騰により値上げの流れが起きています。先行きは不透明ですが、今年も無事収穫までたどり着きたいところです。

ニュースレター №05

2022.5 玉ねぎ

農園で収穫したばかりの新玉ねぎです。この文章を書いている5/11現在、玉ねぎ価格が各地で高騰しているニュース、連日報道されています。
玉ねぎの全国生産量約7割を占める北海道での不作が大きく影響しているそうです。原因は玉ねぎの肥大期に、著しく降水量が少なかったことによる収穫量の減少。
玉ねぎだけではなく、じゃがいもや人参などいわゆる常備野菜と言われる野菜の生産量が全国トップの北海道、天候不安があるとすぐ全国各地で価格に影響してきます。
またnewsletterの3月号でじゃがいも栽培における種芋の記事を書きましたが、その種芋にも北海道産が多数あり、前年の北海道が天候不順になるとじゃがいも栽培で欠かせない種芋の流通量も、春先減少してきます。
ここ静岡から遠く離れている北海道ですが、私たちの日常生活に深く密接していることを感じさせる初夏です。
ただこの玉ねぎの高騰も、他県産の流通が浸透すれば落ち着きを見せると思います。

ニュースレター №04

2022.4 CARROT MIX

今年は2年ぶりにCARROTMIX(人参ミックスジュース)を仕込みました。オトワファームではそのジュース原料に「恋ごころ」という品種を採用しています。
人参は種まきから収穫までに大体120日、約4か月間を要する作物で、また1年を通して流通し栽培、収穫期がともに広い野菜となっています。
その中でも、特に寒さに当たる冬収穫の人参が、発色も良く、甘味も増す栽培期で、その冬採りの人参をスタッフ総出で収穫、洗浄、へたの部分を切り落とし、長野県産のりんご「ふじ」と併せて加工してもらいました。
のど越しはすっきりとしていて、人参が苦手な方でも飲みやすい仕上がりになっています。
菌検査を経て、通販サイトにも順次掲載予定です。もうしばらくお待ちください。
4月中旬から5月前半にかけて、あかね大根、春キャベツ、新玉ねぎ、スナップエンドウ、グリーンオークレタス、そら豆、ズッキーニ、トレヴィスなどの出荷を予定しております。

ニュースレター №03

2022.3 じゃがいも

春先はじゃがいもの植え付け時期。じゃがいもは種ではなく、種芋を植え付けて栽培する作物です。
写真は、植え付け前のレッドムーンの種芋を大きいものは切り分け、小さいものは切らずに選別、また栽培中の腐敗を防ぐため、切断面を乾燥させているところです。
そして、じゃがいもは他の野菜に比べ、品種名がそのままスーパーなどで商品名になることが多い野菜でもあります。
それはおそらく、品種によって見た目の色や形、または食味が粉質や粘質、あるいは調理法が煮物向きやフライ向きなど個々の特徴が大きく異なることに起因しているのかもしれません。
今まで、男爵、メークイン、きたあかり、レッドアンデス、ドラゴンレッド、ノーザンルビー、ジャガキッズレッド、はるか、デジマ、ワセシロ、グラウンドペチカ、シャドークイーン、ジャガキッズパープル…など栽培してきましたが、色も火通りも食味もさまざま、そしてまだ見ぬ品種も多数あり興味が尽きない作物です。

ニュースレター №02

2022・2 端境(はざかい)期

露地栽培の宿命に年2回の「端境期」があります。出荷できる野菜の種類が少なくなる期間で、春夏野菜と秋冬野菜の作付けの谷間を指します。
オトワファームのある富士市では、2月中旬~4月中旬と9月~10月頃がこの端境期、地域の産直市場でもこの時期は販売する野菜が不足するので「何でもいいから野菜持ってきて!」と声を掛けられることもしばしばです。
反対に、スーパーでこのような状況を見掛けないのは、流通の発達による産地リレーや輸入野菜の販売、また施設栽培技術、種苗の進化によって季節関係なく仕入れが可能になったことなどが挙げられると思います。本来、1年の1/3も占める端境期ですが、これらの発達によって「食べるに困らない」時代を生きている私たちは本当に幸せです。
写真はまだ何もない畑ですが、これから夏に向けて野菜が植え付けられていきます。
2月の出荷はキャベツ、白菜、ロマネスコ、人参、ねぎ、紅はるか、キウイなどの予定です。

ニュースレター №01

2022・1

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
写真の富士山はオトワファームの畑から、iPhoneで撮影したものです。日々、この富士山を仰ぎ見ながら畑に立っていますが、毎日顔を出してくれる訳ではありません。ただ年間を通して冬が、富士山の一番良く見える季節でもあります。
この場所で野菜作りを始めて10年が経とうとしていますが、全く見飽きることがありません。SNSでも富士山の写真をUPする人を多く見掛けますが、今も昔も日本人にとってとても象徴的な山なんだと思います。
このニュースレターですが、月ごと更新して参ります。農園の四季折々の様子や個人的な所感などをお伝えしていければと思っています。
1月の出荷予定野菜は、大根各種、キャベツ、白菜、スティックセニョール、カリフラワー、レタス、人参各種、九条ねぎ、蔵出し紅はるか、レタス、チコリーなどの西洋野菜です。
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